シンポジウムを終えて
先週の7月10日の土曜日に「本の学校 出版産業シンポジウム2010」が行われました。今年も多くの方にご参加いただきました。スタッフとして御礼申し上げます。
私自身が関わるようになってこれで4回目。最初は新卒草々に、永井会長に声を掛けていただいて、右も左も分からず(そして出演者や手伝っているスタッフの方々がどんなにすごい方かも分からず!)、バタバタと大学時代のバイトでイベント運営していいたのと同じノリで手伝い、2年目・3年目と打ち合わせから参加するうちに徐々に「お客様感」が取れてきたかなとも思います。
「慣れ」なのか「成長」なのか分からないけれど、変に「出版業界に関わっているような関わっていないようなと言う自分のバックボーンから来る気兼ね」が取れてきたのかなとも思います。きっと成長してるんだ。
最近考えるのは、今後自分はどうするか。
編集者とは言え、教育という領域の中で、企画と言ってもある程度は枠組みが決まっていて、原価計算もなく、価格設定もなく、そして取次を通さない独自のルートもあり「あくまで出版業界を対岸から眺める」現在の立ち位置がイヤで、以前は「早くあちら側に行きたい」と思っていたのは事実です。
ただ、この1年で私の周囲が変わってきたのもまた事実。これまでは、デジタルのデの字も出てこなかった社内で、あれよあれよという間にデジタルの波が押し寄せ、しかしながらどこかずれたとらえ方があるような気がしています。
だからこそ、自分が今の「電子とか他の出版の動向を多少囓っている教科書編集者」っていうスタンスも結構アリというか希少性あるのかなとも思っています。
え、おこがましいって?
もちろん、重々承知はしているつもりですが。
もっと積極的になって、いろんなことを勉強しつつ、業務の方も研鑽を積むことにいたしましょう。なにせ日常の業務からは業界の動向はうかがえないのですから。
と言うことで、最後に本の紹介。昨年のシンポジウムの記録集です。
出版産業、改革待ったなし! (本の学校・出版産業シンポジウム2009 記録集)
- 作者: 本の学校
- 出版社/メーカー: 唯学書房
- 発売日: 2010/07/13
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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午前中に行われた、出版産業のあり方のセッションと午後に行われた計4つの分科会。目次を見ているだけでも、この1年で肩書きや所属が変わられた方もいてちょっと懐かしいと言うところもありますが、内容としては1年経っても遜色はないと思います。ポットの『電子書籍と出版』を見てからだともう少し注があればなぁとも思いますが。