「ちづる」を見てきた

先日、「ちづる」という映画を見てきました。

http://chizuru-movie.com/

アエラやほぼ日で触れられていたこともあり、ご存じの方もいらっしゃると思います。

簡単に概要を説明すると、重度の自閉症と知的障害をもっている妹とその家族の約1年間をその兄が撮影したドキュメンタリーです。

率直な印象は、妹さんはかわいいということと、母親は強いなということ。

「こだわりをもつ」というのは自閉症に特徴的なことですが、そういったこととも、お説教臭く扱われるのではなく、自然に映しだされていたのは良かったです。

そして、主人(監督の父)が亡くなってしまったにも関わらず、上の子(つまり監督自身)を私立の大学に通わせながらも、下の子(つまり千鶴さん)の面倒を見、かつ犬まで飼うという監督の母親の力強さには、頭が下がります。

特別支援の先生をしている方曰く、「すごくうなずくシーンが多かった」とのことでした。また、「同様のお子さんを持っている親や、その周囲の人が凄く励まされるんじゃないか」と。

監督自身の卒業制作だったということもあり、監督自身の成長というか変化も垣間見えたのですが、最後の締め方も含めてちょっと唐突だったかなという印象はあります。できれば福岡に移った後についても扱って欲しいですし、監督自身の葛藤などについては別のかたち(パンフレットなどで内情吐露しても良いわけで)で補えれば、と思います。

でも、初々しさや素人臭さがかえって、等身大の家族を描き出すことに成功したのかなという印象も持ちます。

いずれにしても、楽しめた映画でした。