整体男子。温泉男子。

 私事だが、仕事柄、デスクワークが多いため、肩が凝る。そして腰も痛くなる。侘びしいユニットバスでのアパート生活だと、風呂に入って疲れを取るということもできない。

 そんなわけで、整体と温泉に行くのがささやかな「自分へのご褒美」になっている。

 整体というと、怪しげなポーズを取らされ、身体をボキボキと鳴らしながら、痛い思いをするのかと想像するかもしれないが、全部が全部そうではない。

 私が日頃通っているところを例に挙げると、まず、仰向けになる。腹部などをひと通り触り、内臓の状態を確認。続いてうつ伏せになり、首や背中、腰をひと通り触る。その上で、痛むところや張っているところに影響する部分のツボを押していったり、ズレているところを治す。

 腰や首、肩に張りがあったり、凝っていたとしても、その理由はさまざま。目や内臓に負担がかかって弱っている場合、単純に姿勢などが悪くて身体のバランスが崩れている場合など。院長曰く、「痛みは体の異変を知らせる信号」なのだそうだ。そのため、施術後には「今日は肝臓が弱っていたよ」とか「バランスの良い食事を取っている?」とアドバイスを受けることも多い。一般のマッサージとは違い痛みを取るだけでなく、身体とのつきあい方を学ぶことが出来る。

 そして、案外若い人も多い。「整体院」とは違い「整骨院」だと保険も利くため安くつくというのも要因の一つなのかもしれない。

 温泉も同様に最近自分と同年代の人をよく見かける。スパラクーアの登場を機に、都内近郊でスーパー銭湯日帰り温泉が相次いで登場したため、設備が整っていたり、女性も行きやすい工夫がされているからかもしれない。すっかり整体+温泉のセットにのめり込んでしまった。

 最近は草食男子に弁当男子とやたら「○○男子」というフレーズが多いけれど、整体男子とか温泉男子なんてのが流行ることは・・・流石に無いか。